クリエイティブの良し悪しは数字で決まるべき
次に勤務したのはコスメ通販サイトを立ち上げたばかりの会社でした。社長との面接ではSEOのスキルを評価されて入社しました。
SEOやマーケティングの仕事に携わりたかったので、採用になった時はとても嬉しかったです。しかし、それはぬか喜びとなります。配属になった部署の先輩はとても厳しい人だったのです。
私はWEBマーケッターという立場で入社したのですが、その先輩がデザイナーだったので、デザインをやることになりました。
学生時代から美術が苦手
中学生の時、美術の時間というとクラスメイト達は勉強の合間の息抜きみたいな感覚で楽しみにしていた人が多かったです。しかし、私に関しては美術が苦手でとても憂鬱でした。立体的な造形物を作るのはまあまあ好きだったのですが、平面的なデッサンの授業が特に嫌でした。
そんな私がデザインなどできるわけがありませんでしたが、当時はマーケティングとデザインの概念の違いもあまりなかったのです。
一生懸命にデザインして先輩に見てもらいますが、納得できるものなどできるはずもなく…
しかも感性重視の方なので、どうすれば良くなるかといった理由もロジカルに説明してもらえず、聞いてもイマイチわかりません。
そんなある時、私が作った「ヘアアイロン3本セット送料無料」という訴求のバナー広告から結構売れました。シンプルに文字だけで訴求したようなバナーです。
ティーン向けで、まだ通販も面倒という時代に、友達の間で代表者が一人で友達の分も代理で購入する、そして3本買えば送料無料になるというのが伝わって効果が高かったのだと思います。
デザインの細かい装飾などは、個人の感覚や好き嫌いの問題で正解が出しにくいものです。もちろんそのこだわりも大切かもしれませんが、本来デザインは何を伝えるかがもっとも重要だとその時、感じました。
このような結果から、クリエイティブと数字的な結果を常に観察していくことが大事だという結論に至りました。
そんな感じでデザインにこだわる先輩と数字との因果関係を常に観察したいという私の間では衝突が絶えなかったです。
これは人間関係の問題でしょうか。私は、言うとおりに先輩にウケが良いデザインを作れば良かったのかもしれません。
でもそれでは真の意味でのWEBマーケッターにはなれないのです。
デザインという根拠のはっきりしないものについての良い悪いの議論で、衝突が絶えなく疲れてしまいました。
そんな中新しいデザイナーの人が入社し、私はデザインをしなくてよくなりました。
メルマガ作成を担当
次に担当したのはメルマガ作成です。
メルマガは3サイト分担当し、それぞれ1週間に5~7通配信していました。
気が付けば2年3ヶ月の勤務の間に879通ものメルマガを配信しました。
この時に参考にしていた本は、堀田博和氏の「バカ売れキーワード1000」という本です。メルマガタイトルやキャッチコピーはすべてこの本からアレンジしたりして考えました。
ある大手広告代理店出身の方が講師のセミナーを受けたときに聞いたのですが、コピーライターと呼ばれている人の中でも無からコピーを考えているケースは少なく、やはりこのような本を参考にしているのだそうです。
この経験から売れる表現や購読解除されない工夫などいろいろ学ぶことができました。
結局リスティング広告の経験は、少ししかできませんでしたが、広告文作成の考え方などは活かせています。